朝の散歩だけでは引きこもってしまう、と暗くなる前にアールヌーボー建築で有名なゴーリキー博物館にでかけた。建築の本によるとモダン様式と当時斬新であったロシアモダン様式を取り入れた芸術的想像力、緻密な調和の完成が注がれた建物とある。100ルーブル支払い撮影許可を得た上で館内見学。一歩足を踏み入れた時からタイムスリップしたような錯覚を覚えながら、それでいて深く静かに落ち着く。100年以上の時を隔てたとは思えないモダンとバランスの両立、確かに設計者の意図がきちんと伝わる。この邸宅は元々ゴーリキーの注文建築でなく、リャプシンスキーという富豪の住居として設計されたそうだ。これだけの自由な設計を認め建築家の想像力を引き出すリャプシンスキー、芸術家の良き理解者でありパトロンであったそうだが、大変趣味の良い暮らしぶりが伺える。理解ある家主を得て完成したシューフテリ建築、今も訪れる人に感動を与えてくれる。
0 件のコメント:
コメントを投稿