2009-03-22

給与と為替 逆張りの法則


赴任して8ヶ月、そのほとんどは金融危機に端を発するルーブルの切り下がりと急激な市場縮小への対応。まずはグラフをご覧下さい。昨年7月頃のピーク(私の赴任タイミング)で天井を見たルーブルは、その後まさしくジェットコースターのごとく一気に坂を下り落ちる。2月で少し落ち着きを取り戻し、この数日は反転ぎみ(理由は昨日のブログ参照)。これの何が面白いか?我が社の給与との相関です。
昨年7月まで切り上がるルーブルに対して給与はドル建て。ドルの目減りに耐えかねた駐在員が会社に掛け合いルーブル建てに切り替え「差損発生を防いだ」のが7月。ルーブル額確定で額面は安定したものの、輸入品が半分以上も占めるモスクワの生活では無力、どんどんあがる物価に追いつかず完全に目減り。タラレバは禁物だが、ドルのままだったら同じドルで多くのルーブルを確保でき物価上昇にも対応できていたかもしれない。そしてこの2月。今度は「ルーブル」目減りに業を煮やし、また会社にかけあって「ドル建て」に戻してもらった。途端に「ドル安」再燃。海外に暮らす限り為替差益差損は必ず発生するもの、短期的にとらえず長期トレンドで判断する必要がある事を我が社の事例から学んでください。そして、ロシアビジネスに関わる皆さん、(社名は開かせないが)我社の給与計算通貨が切り替わったらルーブル為替相場は「反転」だと思って下さい。

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